戦乱のいにしえにタイムスリップ
2部では立松和平さんの講演があり、「スローな宗教心で良いので、持ち続けるべき」ということと「すぐ隣りにいる人(ある時は妻であったり、同伴者であったりという形で)が『観音様』なのではないか」という趣旨のお話も良かったですが、今回出席の目的は「まさに琵琶法師」を生で拝聴することだったのです。
演奏する方は「箱根・阿弥陀寺」の第三十八世・水野賢世(みずのけんせい)和上です。この方は、平塚市のお寺さんに次男坊として生まれ、大学で仏教を専攻した後に阿弥陀寺に入山したそうです。塔ノ沢からほど近い寺は、当初は参拝するには二百段以上の急な階段を登らなければならず、「それでは足の不自由な方がいらっしゃれない」という参拝者へのお気持ちで、自らスコップをもって参道を造るなどとても地道なご苦労をなさった「お坊さんの鏡」です。そんな行動派の和上は50を半ば過ぎた頃に体を壊して入院され、「これまでカラダをたっぷり酷使してきたからな。これを機に何か違うことを始めよう」ということで、琵琶を始めたそうです。子供の頃からやっていたわけでなく、ナント、約8年間の研鑽で昨年は全国コンクールで2位を受賞したということ!素晴らしい努力の積み重ね、これこそが「丹精」です。
そして和上が力強く奏でる琵琶の音と、通りの良い清らかな声が歌う物語によって、スーっと戦乱のいにしえにタイムスリップするのです。その昔も武士や貴族が全く同じ音色に聞き入っていたのだろうなあと思うと、趣もひとしおです。お話を交えながら、弾き語ってくださり、二本国歌「君が代」が出来た当初のお話と、当初の「君が代」はこのような情緒で歌われたのではないかと演奏して下さったのも感慨深いものでした。
和上の琵琶の音は阿弥陀寺のホームページで視聴できますので、是非お立ち寄りください。(また、5名様程度でお寺さんへ行かれれば、琵琶を弾いてお聴かせ下さるそうです)
http://homepage2.nifty.com/amida/newpage9.html
祇園精舎の鐘の聲、諸行無常の響きあり・・・・


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